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  1. 外来種が在来の生物多様性にもたらすインパクトについては、昨今、様々な観点から議論され、懸念も広がっています。中でも食物網の上位に位置する外来性捕食者の影響は、しばしば生態系全体の大きな危機要因と位置付けられています。
    このような中で本研究は、外来性の上位捕食者であるアライグマが、これまでもしばしば取り沙汰されてきている両生類はじめ在来の脊椎動物やカタツムリ類などに加え、淡水棲二枚貝に対する捕食圧と、捕食を通した希少淡水魚種に対する間接的な悪影響の可能性を定量的、相対的に示唆している点で、新規性や保全生物学的意義がきわめて高いと評価できます。この研究の成果はここでのポスター発表に留めず、是非とも学術雑誌に報文として発表して頂きたいと思います。
    なお、結合したままの死殻に残る噛み跡にもとづいた捕食者の同定(アライグマかヌートリアか)については、先行研究に従っていることはわかるのですが、こうした発表の際には是非とも「方法」の欄に、同定の確度に関する評価や根拠を含む簡単な解説をつけていただければと思います。
    この発表内容が活字として公表されるのを楽しみにしております。

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