3件のコメント

  1. 外皮の角質層が薄いため、真水に比して浸透圧の高い環境水に対する抵抗性が必要となる両生類を対象とした、とても興味深い研究です。観察の結果を受け、次の研究課題にもつながる考察を展開している点も、とても面白いと思います。その上で、以下に若干の問題点を指摘させていただきます。

    主要な問題点
    ・このような実験観察で得られる結果には、同じ種・発生段階の中でも個体や実験条件(温度など)によって変異することがままあります。なので得られた結果がその種を代表するものであることを示すためには、複数の個体について同じ条件で実験データを収集し、結果における変異の有無やその程度を示す必要があります。その意味で今回のようなプレゼンではまず、それぞれの種・発生段階に対する実験・観察を何個体について行ったか(n)を細かく示すべきであり、仮にそれぞれの条件での観察がn=1なのであれば、今後の課題としてまず実験の例数を増やし、今回の結果が同じ種・発生段階内で安定していることの確認を挙げるべきでしょう。
    ・生物学用語の “成体” とは性成熟して繁殖が可能となった状態の個体を指します。が、本発表で “成体” としているのは、いずれも幼生期末期(変態期)であり、実際の性成熟は変態が完了してからさらに成長を遂げた後になります。なのでここでの対象を “成体” とするのは誤りです。
    ・ヌマガルの変態開始期のもので、尾にもエオシンに染まる箇所がある旨のことが文面では書かれていますが、図では判別できません(単に私の視力が落ちているためかもしれませんが)。

    より些末な問題点
    ・参考にした文献や引用した文献を文末に挙げる際には、その文献の本文が日本語で、かつ掲載雑誌に日本語名がある場合には、必ず日本名の方を挙げるようにして下さい。最後に上がっている発生段階に関する文献ですが、(英文の要旨はついているものの)本文は和文なので、掲載雑誌は “Japanese Journal of Herpetology” ではなくて “爬虫両棲類学雑誌” とするべきです。

    以上

  2. エオシン、塩分、アクアポリンの関係がよくわかりません。
    吸水するというのは、塩分を通さずに水だけを通すと理解して良いのですか。
    アクアポリンというのも塩分を通さずに水だけを通すと理解して良いのですか。
    エオシンによって染色されるとどうなのですか?
    イントロの部分でもう少し丁寧に説明してほしいと思いました。

  3. 発表、興味深く拝見され背て頂きました。
    ヌマガエルが汽水域で生息できる理由を明らかにするうえで、今回の研究が“なぜ”必要で、得られた結果が何を明らかにするのかをより丁寧に説明する必要があるかと思いました。
    その“説明”が、皆さんの研究の価値をより高めるものだと思います。

    研究の根幹にかかわる点かもしれませんが、

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